プロセスチーズのお話。

こんにちは!

突然ですが、チーズは好きですか? ナチュラルチーズもプロセスチーズもどちらもおいしいですよね!

ナチュラルチーズの歴史や栄養などについての情報はたくさんありますが、プロセスチーズについてはあまり聞きませんよね。でも日本ではナチュラルチーズよりプロセスチーズの方が食べられているんです。それなのになぜか日が当たらない。。。かわいそうじゃないですか!

ということで、今日はプロセスチーズについて少しだけお話したいと思います。

 

そもそも名前に「プロセス」ってついているのはなぜでしょうか。

プロセスチーズの原材料は実はナチュラルチーズです。ナチュラルチーズにほかの材料を加え加熱を施すなどの加工(プロセス)を加えて作られるので、プロセスチーズと言うのだそうです。

 

次に味ですが、プロセスチーズの味はどこのお店でどの時期に買っても同じですよね?

これは、ナチュラルチーズの組み合わせ方やそこに足す材料によって決まった味を製造することが可能だからです。また加熱処理を施す事で熟成が止まるので味が固定されます。そのためいつでも同じ味のチーズを食べられるわけです。なんと素晴らしい!これはナチュラルチーズは不得意とする分野です。

 

また、プロセスチーズという名前は英語ですが、原型はスイス人のWalter Gerberさんが1911年に最初に開発しています。アメリカでは、アメリカ人のJames L. Kraftさんが1916年に特許を取りました。かの有名なクラフトチーズのクラフトさんです。彼がチェダーチーズを使ってアメリカ版のプロセスチーズを開発し商品化しました。

このチーズはすぐに人気となり、特に世界大戦中には兵士の間でも重宝されたようです。通常とは違う状態で保存しても品質が変わらないからでした。一説には、プロセスチーズはもともと戦地での栄養補給の安定した手段として開発されたとも言われています。 

第二次大戦後の1947年にはKraft Singlesという名前のスライスチーズも開発されました。これが爆発的ヒットとなりました。スライスチーズ抜きのハンバーガーなんて考えられませんからね!

(ちなみに「スライス」チーズと呼ばれていますが、製造過程で最初から薄いチーズを作っているそうです)

 

日本でプロセスチーズの製造が開始されたのは1934年(昭和9年)。当時日本ではまだ冷蔵庫の普及が進んでいなく、また輸送手段の問題もありました。そこで品質にブレがなく、長期保存が可能なプロセスチーズの方が日本市場には合っているのではないかと考えられ、製造が始まったそうです。

 

開発からすでに一世紀以上たち、現在ではいろいろな種類のプロセスチーズが売られています。今度スーパーに寄ったときは是非プロセスチーズを手に取ってみてください。